腰痛体操して悪化した原因は?

腰痛がつらいので改善させようと腰痛体操をしたら、余計に悪くなってしまった。
これは、よく聞く話です。
そもそも運動や体操は、腰痛に良いのでしょうか?
靴下を履こうと腰をかがめた瞬間、ギクッ!
荷物を持ち上げようと、かがめた腰を起こした瞬間、ギクッ!
これもよく聞きますよね。
ということは、運動をしたことによって腰痛が起きたわけです。
腰痛はなぜ起き、どうすれば良くなるのでしょうか?
多くの腰痛は筋肉のバランスが崩れることで起こります。
よく使う筋肉は緊張度(トーン)が高まり、使わない筋肉はダラ~ンと緊張度がなくなります。
そうすると、骨は緊張している方へ引っ張られ、それが限界を超えると骨がズレてしまいます(または関節のひっかかりや筋肉の損傷・けいれんなど)。
そのズレる瞬間がまさしく上記のギクッ!なのです。
だから、腰痛を起こさないためは前と後の筋肉バランス、右と左、上と下などのバランスを取ることが重要なのです。
例えば、腹筋が100、背筋が100の緊張度で釣り合うとして、腹筋が50、背筋が150の緊張度になっているとしましょう。
そんな状態の時には、腹筋を使うような運動をすればバランスは取れてくるのですが、さらに背筋の筋肉を使ってしまうと、バランスの限界を超えた瞬間に・・・ギクッ!っとなってしまうのです。
腹筋と背筋のバランスの他には、太ももの前の筋肉と後の筋肉、腰の右側と左側、上部腹筋(腹直筋・内腹斜筋・外腹斜筋)と下部腹筋(腸腰筋・大腰筋・腸骨筋)などのバランスを取ることが重要です。
骨が、ずれる前であれば、弱っている筋肉を強化すれば、腰痛は良くなります。(バランスが改善する)
では、何でもかんでも力の入らない筋肉を強化してやれば良いのかというと、そうでもないのです。
まだギックリ腰まで達していなくても、骨がズレたり、引っかかっていることがあります。
そのような状態で、筋肉が収縮してしまうと、そのズレはさらにひどくなってしまいますよね。
人間のカラダは良く出来ていて、そのようにズレがある場合は関節から筋肉に抑制信号を出して、筋肉に力を入れさせないように働きます。
必要があって力が入らなくなっている(抑制している)わけですから、その筋肉を強化することは腰痛を悪化させることになるのです。
さて、運動の方法ですが何を目的とするのか、によって運動の種類が違ってきます。
弱った筋肉を強化するためには、筋肉に強い負荷をかける。 堅くなった筋肉を柔軟にするためには、ストレッチやPNF(収縮→脱力→ストレッチ)。
溜まった疲労物質を流したり、血行促進のためには軽い運動。
崩れたバランスを整えるためには・・・プロの指導が必要でしょう。
以前「しゃがむと脚に力が入らなくて、立ち上がることができない」という患者さんが来院されました。
話を聴くとスポーツジムでウォーキングマシンを10°の角度をつけて歩いていたそうです。
筋力テストをすると、太ももの後の筋肉には力が入るのですが、前の筋肉にはほとんど力が入らない。
この時は後ろの筋肉が付きすぎてしまったわけではなく、後の筋肉が硬くなり、前の筋肉を抑制(拮抗抑制)していただけでしたので、後ろの筋肉を柔らかく整体で調整すると力が入るようになりました。
自然な坂道を歩くのなら必ず下り坂があるので、筋肉のバランスは取れますが、マシンで筋肉強化をされる時には、反対側の筋肉も鍛えないとバランスが狂ってしまうので注意が必要ですね。
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