心の問題が痛みをつくる?!

事故で腕を失った人が「無いはずの親指が痛い」(幻肢痛)と言うことはよく知られています。
「無い親指が痛いわけないやろ!」と思うかもしれませんが、本人はリアルに痛いんです。

「それじゃ、親指を触診してみましょう」・・・できるわけがない。
「関節に動きをつけてみましょう」・・・できるわけがない。

「この痛み、どうするんだ?!」

不思議な話ですが、痛みを感じているのは親指ではなく、
脳が痛みを感じているのです。

失った腕をくっつけなくても、
脳の状態(ものごとのとらえ方)を変えることによって
痛みは消えていくのです。

またニューヨーク大学臨床リハビリテーション医学科のサーノ博士は、
“心が原因で身体に痛みを発生させている”腰痛や肩痛などを専門的に治療されています。

不快な感情から意識をそらせるために脳が腰痛や肩痛など様々な症状を引き起こし、
これをTMS(痛みを伴う筋肉の生理的変化)と名付けられました。

一種の心身症(心理的・社会的な原因による身体の病気)です。
これも、ストレスをなくさなくてもものごとの捉え方を変えるだけで痛みは消えていくのです。

一言で言えば、「まずは現状の自分の感情を認め、その後、理想とする自分をめざしていく」。

子どもが産まれた。
育児休暇を取って毎日子育ての日々・・・。わが子はカワイイが、こう毎日泣かれると・・・「あ~もう!」「何で泣くのよ~」「いいかげんにして!」。
だんなは仕事が大変だと言って手伝ってくれない。
「イライラしてはいけない」と思うのだが、つい「イライラ」してしまう。

年老いた親の介護をしなければならない。
世間ではそれが当たり前になっている〔道徳的思考〕。
でも、食事の介助から排泄の世話まで・・・トイレは毎回汚れる・・・

こんな時、心から家族のことを大切に思っていても、「あ~イヤだなぁ!」と自然と感情がこみ上げてくるものです。

仕事が嵐のように降ってくる。
全く処理しきれず、仕事は溜まるばかり・・・。
「仕事のできない男はダメだ」と世間は言う。
同僚はちゃんとこなしているのに
「あ~なさけない」。(劣等感)

「イライラするのは自然なことだよ」「落ち込むのは自然なことだよ」と今の自分を認め、
受け入れることができれば、痛みの役割は終わり、消えていきます。

「でも感情を相手にぶつけるとまずいことになる」という時には、
感情を受け入れた後に思考を使って理想とする自分をめざしていけばいいのです。

しかしながら、それらの不快な感情は、自動的に抑圧しているので自覚できないことが多いものです。
当院では、患者さんと一緒に抑圧している感情を探り、受け入れるお手伝いを致します。

あるがままの自分を受け入れることができなければ、あるがままの他人を受け入れることはできません。
あるがままの自分を受け入れることができれば、あるがままの他人を受け入れることができます。
たくさんの人が、そうできれば、幸せな世の中になると思いませんか?

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